ケミカルピーリングは薬剤を直接肌に塗るということで、抵抗がある人がいるかもしれません。治療は医師が肌の状態をみながら適切なピーリング剤を選択し、調整しながら治療しますので安心です。痛みは個々によって差はありますが、薬剤によりピリピリ感があるという人がいるようです。しかし、薬剤を落とせば改善されますし、治療後に痛みが出るということはほとんどありません。治療後は普段通り化粧をして帰ることができますので、日常生活に制限が出るということはありません。
ケミカルピーリングは、治療目的によって通院の回数も変わってきますが、平均して2週間に1度通って頂く方が多いです。初めは肌の状態を見るために弱めの薬剤を使用し、徐々に目的に合わせて薬剤を調整していきます。回数は4~5回程度通って頂くと、肌への効果を実感するという声が多く聞かれます。治療後は肌が一時的に弱くなっていますので、紫外線対策やスキンケアなどのケアも同時に行っていきます。新しい皮膚が再生されていくと、ニキビやしみ、くすみの予防効果も高いので、複数回の治療をお勧めしています。
ニキビは古い角質が原因で汚れがたまり、毛穴が詰まることでできると言われています。ケミカルピーリングでは、この毛穴の角質が排出されますので、ニキビが治りやすくなると言われています。赤みを持ったニキビや膿んでいるニキビの治療も期待できますので、ケミカルピーリングの特性を充分生かせることになります。また、皮膚の再生化により、皮脂の分泌を抑制することができるため、現在出来ているニキビだけではなく、将来的なニキビの予防にもつながります。
クレーターのようなニキビ跡は、基礎化粧品だけでは治りにくく悩んでいる人も多いでしょう。ケミカルピーリングは皮膚の角質を酸の力で取り除き、肌本来が持つ再生能力を活性化させていく方法です。クレーターのようなニキビ跡の場合には、この肌の再生をある程度回数を重ねることで、少しずつ肌をなめらかにしていきます。これらのニキビ跡の治療には根気が必要になりますが、少しずつ肌が再生されていけば、クレーターのようなニキビ跡も目立たなくすることができます。
基本的には、ケミカルピーリング治療後は普段通りメイクをして頂いて構いません。ただ、治療後は皮膚が弱くなっている状態ですので、紫外線対策は必須になります。メイクと同様に日焼けをしないような対策をしっかりするようにお願いします。ケミカルピーリング後に、肌がカサカサしたり、赤みが出てくる人がいますが、数日で解消していきます。治療後の肌の再生化を促すことができるように、化粧もできるだけ肌に負担をかけないような方法でやさしく行うようにして下さい。
厚生労働省では、ケミカルピーリングは医療行為にあたるため、医療機関で受けるべきであるという見解を出しています。エステサロンでケミカルピーリングを行っている場合は、使用できる酸の濃度や種類も限られている状態です。エステサロンでは医薬品や医療機器を扱うことができませんので、万が一の肌トラブルに対処することもできません。ニキビやニキビ跡、シミやクスミなど、有効な治療法としてケミカルピーリングを選択する場合には、安心できる医療機関で受けられることをお勧めします。